水谷歯科医院 水谷 成孝 院長 (NARITAKA MIZUTANI)
神奈川歯科大学 卒業。同大学大学院 修了。2001年に『水谷歯科医院』を開院(京急本線「子安駅」より徒歩2分、JR横浜線「大口駅」より徒歩8分)。歯学博士。神奈川歯科大学 特任教授。口腔外科学会認定専門医。
生まれ育った地区、地域の歯医者さんに

自身の中学までは文系寄りの勉強をしていたのですが、どうも漢文が苦手でして(苦笑)。「これは自分には向かないな」と感じ、理系に進むことを決めました。そこから自然と、医療という選択肢が見えてきたわけです。実家は寺ですが、今は後継がいますので安心して歯科医療が担当でき、ありがたい環境だったと思います。
神奈川歯科大学卒業後は口腔外科を専門に選びました。外科的な処置や全身管理の視点も必要で、医学寄りの知識が活かせるところに惹かれたのです。大学では専門医も取得し、そのまま教員として残る道を選び、研究と教育の現場に身を置いていました。
それがあるとき、こちらの場所にあった歯科医院の先生が引退されるという話を聞きました。ここは昔から地域に根付いた歯科医院で、私自身の家から最も近い歯医者さんでもありました。「誰か継ぐ人はいないか」という声を聞いたとき、生まれ育った地域で診療できるということに、大きな縁を感じたのです。
こうして2001年にに大学を離れ、『水谷歯科医院』を継ぐ形で開業しました。大学には現在も特任教授として週一回は教育に携わっています。臨床と教育、その両方に関われていることは、私にとって大きな喜びでもあります。
地域に根差した診療
開業から約24年、これまでさまざまな患者さんに来院していただきました。前の院長先生がこの地で長く診療を続けておられたこともあり、その頃からの患者さんがそのまま来てくださっています。私自身の地元でもありますから顔なじみの方も多いですし、檀家さんが治療に来られることもあります。
さらに、口腔外科を専門としていることから、近隣の歯科医院の先生方から紹介をいただくことも少なくありません。「親知らずの抜歯だけお願いしたい」「口の中のできものを診てほしい」といった依頼が多く、近院からの紹介患者さんを担当しています。地域の先生方と連携しながら、自分の得意分野を通して貢献できるのは、とてもありがたいことだと感じています。
医院の特徴としては、年代層が幅広い点が挙げられるでしょうか。小さなお子さんからご高齢の方まで、まさに、家族ぐるみで来院されることも多いですね。お子さんの場合、最初は泣いてしまうこともありますが、回数を重ねるうちに慣れてきて、少しずつ歯医者の雰囲気に馴染んでくれる。その成長を見られるのは、地域の歯科医師としてのやりがいの一つと感じています。
「身内を治療するように」 ― 痛くない・怖くない診療のために

診療で何より大切にしているのは、大学時代に恩師から言われた「患者さんを自分の身内と思って診るように」という教えです。この言葉は、今でも心の支えになっています。
歯科治療はどうしても「痛い」「怖い」というイメージがあります。だからこそ、できる限りその不快感を和らげる努力をしなければならないと考えています。患者さんにはできる限り優しく接し、決して上から目線にならないように努めていますし、スタッフも同じ姿勢を共有しています。
特に「痛くない麻酔」には力を入れています。麻酔の注射は患者さんが最も恐れる場面の一つですが、まず表面麻酔を丁寧に行い、歯ぐきをしびれさせてから極細の針でゆっくり注射する。さらに麻酔が効き始めるのを待って、そのしびれた範囲の中に追加の麻酔をしていく。少しずつ範囲を広げることで、痛みがほとんど出なくなるのです。
こうした一つひとつの工夫が、患者さんの不安を和らげ、「また来よう」と思っていただくための大切なプロセスと考えています。
口腔外科を軸とした幅広い診療
歯科には大きく、入れ歯、差し歯、むし歯、歯周病、口腔外科の三つの柱がありますが、その中でも外科的な処置は治療範囲が広く、他院から紹介されるケースも多くあります。当院では親知らずの抜歯、できものの診断・処置、インプラントなど、幅広い症例に対応しています。
また、近年はマイクロスコープを用いた精密治療にも取り組んでいます。特に根管治療はコンマ数ミリの世界を扱いますので、肉眼では見えない部分を拡大視野でしっかり確認できることは大きな利点です。歯ぐきを切開して膿を取り除く処置などでも使用し、より確実で丁寧な治療を心がけています。
もちろん、口腔外科だけに偏るのではなく、一般歯科・小児歯科・歯周病治療など、幅広く対応することも大切です。地域のかかりつけ医としての役割を果たしながら、必要に応じて専門性を発揮する。そのバランスを大切にしながら、日々の診療にあたっています。
地域のみなさんへメッセージ
昨今、国としても歯科検診の重要性を高めていこうという動きがあり、歯の健康が全身の健康に深く関わっていることが、ようやく広く認識されるようになってきました。歯周病があると、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病の悪化など、全身に影響を及ぼすことが分かっています。つまり「歯の問題は歯だけでなく全身の問題です」ということです。
これからの歯科医療は、痛くなったときだけ治療するのではなく、病気を予防し、良い状態を長く保っていくことがますます大切になっていきます。私たち歯科医師も、地域の皆さんの健康を支える存在として、より大きな責任を伴うことになっていくでしょう。
歯科医院は、どうしても緊張してしまう場所かもしれません。しかし当院では、痛みをできる限り抑え、怖さを和らげ、身内を診るような気持ちで丁寧に対応することを大切にしています。治療はもちろん、予防のためにも、どうぞ気軽に足を運んでいただきたいと思っています。
これからも、「安心して通える歯科医院」であり続けられるよう、誠実な診療を心がけてまいります。皆さんの健康のお役に立てれば幸いです。
※上記記事は2025年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

水谷歯科医院 水谷 成孝 院長 (NARITAKA MIZUTANI)
水谷歯科医院 水谷 成孝 院長 (NARITAKA MIZUTANI)
- 出身地:神奈川県横浜市
- 趣味:クラシック音楽鑑賞
- 好きな映画:『ひまわり』
- 好きな観光地:ハワイ
- 座右の銘:「無事是名馬」

