森田歯科医院 森田 栄作 院長 (EISAKU MORITA)
東京都葛飾区出身
神奈川歯科大学卒業の後、神奈川歯科大学附属横浜クリニック(横浜研修センター)医科で研鑽を重ねる。
1981年、瀬谷区で「森田歯科医院」を開業、現在に至る。
歯科医師へのススメ

オイルショックの影響が残り、経済が鈍化していた高校時代、父の強い勧めがあって、歯科大学への進学を決め、歯科医師になることを考え始めました。兄も歯科医師になりましたから、親としての思い入れもあったのでしょう。
その後、高度経済成長期が始まり、間もなくバブル期…日本中が沸き立っていたあの頃、人々の生活も安定し始め、歯科医療への関心が高まっていた時代でした。
ちょうどこの頃から、歯科治療の技術も大きく進歩し始めていました。虫歯の治療だけでなく、歯周病治療やインプラント治療なども行われるようになっていましたので、わたし自身、とても学び甲斐があり、意義のある選択だったと思っています。
歯科医師となって、今年で44年目を迎えますが、自分の選んだこの場所で、自身でペースを作り、こつこつ出来る仕事であることも、性分にあっていたのでしょうね。
生涯を通して噛めるように
開業するまで、この地域のことは余り知りませんでした。「豊かな自然のある」「静かなところで」ゆっくりと、患者さんひとり1人に向き合う歯科医院を作りたかったので、瀬谷は好み通りの適した場所でした。
「森田歯科医院」を開業しまして、44年になりますが、患者さんがご自身の歯で噛めるように、一生涯を通して噛めるように、ということを、心掛けています。
歯科治療は、一過性のものではなく、永続性であると考えています。長年通って来て下さる患者さんの口腔内の様子を診ていますと、どこがどう変化したのか分かりますし、例えば他の疾患を併発した場合などもいち早く気づくことが出来ます。そうして、早期発見、早期治療が出来ることは、患者さんご自身にとっても、歯科医師であるわたしにとっても、喜ばしいことです。
40年以上も前から通ってくださっている患者さんや、そのお子さんやそのまたご家族…など、全国から来て下さることは、嬉しい限りですね。
美味しくご飯が食べられるように、歯科医師として長く寄り添う、このことを大切にしています。
お口から分かる、全身の健康状態

一生自分の歯で噛め、食べられるようにお口の中を整えていることは、健康に暮らせる毎日に直結します。
実のところ、お口の中は病気を見つけやすい、分かりやすい箇所でもあります。
例えば「貧血」。これは、歯茎を診れば分かります。女性の場合は婦人科系の疾患、癌や子宮筋腫などが疑われます。男性の場合は大腸からの出血、胃腸からの出血が疑われます。
ほかに、歯科医院で出来る検査のひとつに、「唾液検査(サリバチェッカー)」があります。僅かな唾液で、肺癌、膵癌、胃癌、大腸癌、乳癌、口腔癌の6つの癌のリスクを調べる検査です。癌で異常値を示す、だ液中の物質を解析することで、がんの種類とそれぞれのリスクを調べます。
「歯も癌も歯科医院で検査」のポスターが目に付いたのなら、調べどきかもしれませんね。
「病的な口臭」とは
病気が潜んでいる兆候は「口臭」にも現われます。異常な口臭は癌に繋がっている可能性があるのです。
ひとからげにまとめられやすい「口臭」ですが、どのようなものが「病的口臭」で、気を付けるべきなのか、具体例をご紹介しましょう。
○果物が腐ったような甘酸っぱい臭い(アセトン臭)
糖尿病や間違ったダイエットによって、甘酸っぱい臭いがします。
糖尿病では膵臓で作られるインスリンの量が不足し、肝臓で大量に作られたアセトンが血液の中に溢れて臭います。また、間違ったダイエットで炭水化物やたんぱく質が不足すると、中性脂肪が燃焼して脂肪酸になるため臭います。
○腐った卵のような臭い(硫化水素臭)
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの胃腸系の病気は卵の腐ったような臭いがします。これは消化不良により、食べ物が胃の中で異常発酵するためです。
○腐った肉のような臭い
副鼻腔炎、鼻炎、扁桃腺炎や、肺炎、気管支炎などに罹っていると、肉が腐ったような臭いがします。これはたんぱく質を含んだ膿が、鼻と口を通して臭います。
○腐った野菜や魚のような臭い(メチルメルカプタン臭)
歯周病などの口腔内の病気は腐った野菜や魚のような臭いがします。特に歯周病による細菌が発生する臭いは、強いもので周囲の人を不快にさせる可能性があります。
○魚の腐ったような臭い
トリメチルアミン尿症(魚臭症)、肝機能低下は魚の腐った臭いがします。
前者はトリメチルアミンという物質を無臭化できない疾患で、後者は本来肝臓で分解される臭い物質が分解しきれずに血液に取り込まれて口臭に現れます。
○アンモニア臭
尿毒症、腎機能低下、肝機能低下はアンモニア臭がします。口臭だけでなく全身からも臭うことがあり、アンモニア臭がする前はカビ臭くなることもあります。
貧血、口臭、味覚障害のお困りごとをまず伺って、診察、検査、判断の上で、大学病院などの専門期間にご紹介することもあります。
地域の歯科医は、地域の皆さんにとって、一次診療的な役割を持っているべきだと、わたしは考えています。早期発見と早期治療、早期回復されて、再びお元気な笑顔を拝見する喜びを噛みしめています。長年に渡って、培ってきた経験と判断力。医科で培った診断力。これらは何ものにも変えられない、宝物ですね。
美味しく噛める歯は、長生きの秘訣
この瀬谷区は、ご長寿の方が多い地域です。歯科医師の視線で拝見していると、ちゃんとした食生活を送られていることが長生きに繋がっているのだと思います。元気の秘訣は、タンパク質を多く摂取する、どちらかと言えば、お魚よりもお肉をたくさん召し上がっているように感じます。
義歯の患者さんも多く、「森田歯科医院」では、義歯専門外来も診療しており、部分義歯、総義歯はもちろんのこと、アタッチメント、マグネット義歯、コーヌスクローネ義歯など様々な種類の義歯を扱っています。
瀬谷区の皆さんと共に、(開業)50年を目指して、お口の中のお困りごと、のみならず、地域の一次診療施設として、歩んでいきたいと願っています。
※上記記事は2025年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

森田歯科医院 森田 栄作 院長 (EISAKU MORITA)
森田歯科医院 森田 栄作 院長 (EISAKU MORITA)
- 出身地:東京都葛飾区
- 趣味:町歩き 旅行とくに熊本(阿蘇、イルカウオッチング)、温泉、自然と触れ合うこと
- 好きな音楽:クラシック
- 好きな場所:上高地

