鴨居歯科医院 平柳 誠 院長 (MAKOTO HIRAYANAGI)
『鶴見大学歯学部』卒業。他院で研鑽を積み、父が開業した『鴨居歯科医院』を継承。25年以上、地域に根ざした診療を続け、訪問診療や障害者歯科診療にも携わる。(JR横浜線 鴨居駅南口 徒歩3分)
父の診療所が、当たり前の風景だった

父がやっていたこの医院を継ぐのは私にとってはとても自然な流れでした。この『鴨居歯科医院』は父が開業してから、すでに50年以上が経過しています。実家も医院から近くにあり、小さい頃からよくこの診療所に遊びに来ていました。鴨居駅を使って中学、高校、大学と通っていたので、このエリアには50年くらいずっといることになります。今は住んでいる場所は違いますが、ここはまさに私のホームタウンですね。歯科医師という職業は、私にとって最も身近な存在でした。皆が夢見るプロ野球選手やサッカー選手、学校の先生など、他の職業には全く興味がありませんでしたね。一番身近に見えていたものが歯科医師で、まさに「歯医者をやるしかないかな」という感じで選びました。『鶴見大学歯学部』を卒業した後、他の医院で修行を積み、父が高齢になった頃に『鴨居歯科医院』を継ぎました。ここで診療を始めてから25年以上になります。
実感した歯科医師の責任と、患者さんに寄り添う診療
正直にいうと、医者に比べて歯医者は命に関わらないし楽なのではないか、というイメージが最初はありました。しかし実際に歯科医師になってみると、そのイメージは大きく変わったんです。実際は責任重大で、非常に細かな仕事だと気づきました。本当に手先の器用さがないとやっていけない仕事です。また実際に働いてから気づいたのですが、世の中には思った以上に歯が悪くて困っている人がたくさんいます。これは私にとって非常に驚いたことでしたね。そんな中で、私は患者さんの気持ちに寄り添うことを大切にしています。私自身も虫歯などの治療経験があるので、患者さんの不安や痛みへの恐怖は分かります。親知らずを抜いた後の腫れの辛さなども分かります。なるべく患者さんの立場に立って考える。そこを重視しています。ただ、入れ歯の経験だけはないので、入れ歯を使っている方の感覚については、勉強で知ってはいても、本当の意味で寄り添いきれないのが申し訳ないところとして感じています。また老人ホームへの訪問診療にも力を入れています。高齢者の方はほぼ全員と言っていいほど、入れ歯のトラブルや歯周病、歯が欠けたといった悩みを抱えています。なかなか歯医者に通えない方も多く、非常に重宝されています。内科の先生も大事ですが、歯で困っている老後の方もいっぱいいるんです。「食べることが最後の楽しみ」とおっしゃる方も多いので、少しでもそのお役に立てればと思っています。以前は毎週木曜日に訪問診療を行っていましたが、現在は隔週で月2回ほど実施しています。
痛みを抑える工夫と、最初から最後まで一人で診る安心感

日々の診療で私が大切にしているのは「なるべく痛みを少なく、丁寧に診ること」です。麻酔が痛くて歯医者を敬遠する方は少なくありません。そこで当院では「表面麻酔」を塗って1、2分待ってから麻酔を打つ工夫をしています。そうすることで痛みを大幅に抑えることができます。表面麻酔は時間がかかるため、忙しい歯医者さんではしない場合もありますが、当院では患者さんに気持ちよく治療を受けていただきたいので必ず行っています。こうした技術というよりちょっとした工夫で、少しでも来たいと思える病院作りをしたいですね。
そしてもう一つ、当院の大きな特徴が「私が最初から最後まで全部一人でやる」というスタイルです。型取りやクリーニングの仕上げなど、他の医院では歯科助手や歯科衛生士が担当するような作業も、当院では全て私が行います。以前勤めていた病院では、「担当者が変わって痛かった」「あの人の作業は嫌だ」というクレームを受付で耳にすることがよくありました。それなら「俺が全部やればいいじゃん」と考えたんです。この方針は患者さんから高く評価されています。私以外に患者さんの口の中を診る人間はいません。これは他の病院にはない大きな特徴であり、売りでもあります。
「歯医者と美容師は変えたくない」とよく言われますが、信頼関係を大切にしたいと考えています。
鴨居という街と、変わりゆく患者層
鴨居駅を挟んで、街の様子は大きく異なります。ららぽーと側はマンションや会社も多く若い人もたくさんいますが、こちら側は昔ながらでのんびりした雰囲気。年齢層も高めです。私自身、表参道のような華やかな場所より、昔から変わらないこういう落ち着いた場所が好きですね。ただ最近では、ホームページを見てららぽーと側や遠方からわざわざ来院される若い患者さんも増えています。やはり「一人の先生がずっと変わらず診てくれる」という点を重視されているようです。
「やりたいことはやり切った」今は継続することが目標
これまで私は訪問診療を行なったり、横浜市歯科医師会が運営する横浜市口腔保健センターでの休日急患診療への参画など、いろいろとチャレンジしてきました。今は新しいことを広げるよりも、今あるものを大事に、しっかり長く継続していきたいと考えています。訪問診療は体力も使いますので、いつまでできるか分かりませんが、今のスタイルを維持することが目標です。当院は古いビルの2階にあり、派手な看板もありません。地元の方でも「ここにあったんですね」と言われるくらい地味な場所ですが、父の代から50年以上、この地で実直にやってきました。最新鋭の治療や派手な審美歯科に特化しているわけではありませんが、「鴨居歯科医院」という駅の名前を冠している誇りを持って、これからも地域に根ざした診療を続けていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
※上記記事は2026年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

鴨居歯科医院 平柳 誠 院長 (MAKOTO HIRAYANAGI)
鴨居歯科医院 平柳 誠 院長 (MAKOTO HIRAYANAGI)
- 出身地:神奈川県横浜市
- 趣味:ゴルフ
- 好きな場所:海に近い公園
- 好きな言葉:感謝

