横溝 正幸 院長(横溝歯科医院)のインタビュー
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横溝歯科医院 横溝 正幸 院長

横溝歯科医院 横溝 正幸 院長 (MASAYUKI YOKOMIZO)

『日本歯科大学』を卒業後、『東京大学口腔外科』に20年近く在籍し学位を取得。父の代から続く医院を1993年に横浜市戸塚区名瀬町にて再開業し今に至る。(JR横須賀線 東戸塚駅 徒歩15分)

父の背中を追い、丘の上の医院を受け継ぐまで

出身は東京です。父は勧業銀行の歯科部長を務めており、直接診療の様子を見る機会はありませんでした。それでも物心がついた頃には歯医者になりたいという気持ちが自然と芽生えており、迷いなくこの道を選びました。1974年に『日本歯科大学』を卒業し、そのまま『東京大学』の口腔外科に入局。20年近くこの医局に在籍し、学位を取得したのが1992年です。実は父が東京のある住宅街からこの戸塚に移り、ここで開業したのが始まりでした。当時はこの辺りで唯一の歯医者だったそうです。父が亡くなった際、私はまだ学位取得の最中だったため、一度は閉院せざるを得ませんでした。それから10年以上を経て、この場所で医院を再開したのが今に続く歩みです。父が一代で築いた地域との信頼を絶やさぬよう、この場所で医院を続けていくことを大切にしてきました。父の背中を見て育ったことは、歯科医師という仕事を志すうえで大きな支えになったのだと思います。学位を取得した1992年に医院の再開業とも重なり、区切りの良い形で新たな一歩を踏み出すことができました。

東大口腔外科で鍛えられた実力主義、そして開業への決断

大学に入ってからイメージとのずれは特に感じませんでしたが、できるだけ医科に近い分野に進みたいという思いから、卒業後は口腔外科を選びました。私が知るのは東京大学の医局だけですが、当時そこでは歯科系の医師もみな麻酔科を経験し、麻酔医として腕を磨く世界でした。実力さえあれば任せてもらえる環境で、周りは医学部の最難関コースを卒業した俊英ばかりです。明日は手術だと言われれば、彼らは徹夜で勉強してくる。理三と呼ばれる人たちがそこまで努力する姿を目の当たりにして、私自身も大いに刺激を受け、負けじと勉強を重ねました。開業を決めたのは、娘と息子がちょうど大学に進学する時期でした。経済的に少し不安もありましたが、結果的に娘は国立大学に進んでくれましたが、息子は私の後輩として同じ日本歯科大学に進み、2人とも歯科医師になりました。娘は東京の病院で医長を務め、息子も自分の医院を開業しています。娘が国立大学に合格したと聞いたときは、少し拍子抜けするような、それでいて誇らしい気持ちになったものです。

患者さんの意思を尊重する、高齢者と向き合う診療

日頃の診療で大切にしているのは、患者さんを一人の人間として大切にすることです。この地域は高齢者の方が非常に多く、若い方とは体力面で違いがあるため、普段以上に気を配っています。ご高齢の患者さんには付き添いの方がいらっしゃることも多いのですが、付き添いの方の意向だけでなく、本人の意思を丁寧に聞き取り、その希望に沿うよう努めてきました。時には「あなたは付き添いだけど、外野だからね」とお伝えすることもあります。認知症の方への対応など判断が難しい場面もありますが、あくまで患者さん本人の気持ちを尊重するようにしています。東京大学在籍時にはまだ在宅診療という概念自体がなく、やむを得ず伺ったことがある程度でした。開業してからは時間的な制約に加え、機材を運ぶ車両や駐車場の問題もあり、在宅診療は行っていません。近くに在宅専門で診療されている先生がいらっしゃるので、必要な方にはその先生をご紹介するようにしています。患者さんご本人の希望を確認したうえで、無理のない形で治療を進めます。もっとも、私自身もすでに高齢者の一人ですから、あまり偉そうなことは言えません。

毎日が真剣勝負。支えてくれるスタッフと坂の上の医院

医院全体の方針として特別なものはありませんが、大事には至らないよう安全第一を徹底し、毎日を真剣勝負のつもりで診療に臨んでいます。東京大学の口腔外科で鍛えられた経験のおかげで、患者さんの様子が変わる兆しを先読みできるようになり、無理をさせる前に手を止める判断ができるようになりました。おかげさまで、開業から33年、事故は一件もありません。当院を支えてくれているのは、15年と20年勤めてくれているスタッフの2人です。私が言い足りない部分を補ってくれるだけでなく、受付でも患者さんとしっかり話し込んでくれるので、とても助けられています。この辺りは丘陵地帯のてっぺんに位置しており、坂を登ってくるのは大変ですが、それだけに患者さんの循環器系はいいトレーニングになっているのかもしれません。近隣は東京からの移住者が多く、IT関連企業にお勤めの方も多い、緑豊かなベッドタウンです。診療内容も東京とほぼ変わりません。通っていらっしゃる方の半分以上はメンテナンス目的ですが、長く通っていれば歯が折れたり腫れたりすることもあるため、臨機応変に対処しています。スタッフがいてくれるからこそ、私一人でも安心して日々の診療に向き合うことができます。

27年続くレーザー治療と、地域へ伝えたい思い

1999年頃からレーザー治療の記録を取り始め、もう27年になります。高齢の患者さんでも出血のコントロールがしやすく、痛みの負担をかけずに治療できることが大きな利点です。もともと口腔外科出身のため若い頃は積極的な処置も多く行ってきましたが、今はできるだけ無理をせず、決して患者さんに迎合はせずとも、今の状態をいかに長く維持してもらうかを第一に考えています。大学病院と違い、ここでは何十年と患者さんの経過を診続けることができます。高齢になり家族が少なくなっていく様子を共に見守ることもあり、人生を一緒に歩んでいるように感じます。「歯医者は近くて遠いんだよ」というのが私の口癖です。放っておけばおかしくなってしまうからこそ、ちゃんとメンテナンスにいらしてくださいとお伝えしています。同じ高校の妻とこの建物の2階に暮らしており、一歩外に出ればご近所の方はみな患者さんです。遠方へ引っ越された後も、わざわざ新幹線に乗って通ってくださる方もいて、大変ありがたく思っています。何十年もこの場所で診療を続けてこられたのは、支えてくださる患者さんや地域の皆さんのおかげだと思います。

 

※上記記事は2026年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

横溝歯科医院 横溝 正幸 院長 (MASAYUKI YOKOMIZO)

横溝歯科医院 横溝 正幸 院長 (MASAYUKI YOKOMIZO)

  • 出身地:東京
  • 好きな場所:自宅、診療所
  • 好きな音楽:クラシック、ジャズ
  • 好きな言葉:目先が利いて几帳面

INFORMATION

横溝歯科医院

電話 045-812-1182
所在地港南戸塚区名瀬町787-27
最寄駅東戸塚駅 徒歩15分
診療時間[平日]9:30〜12:00 14:30〜18:00
[水曜・土曜]9:30〜12:00
休診日木曜・日曜・祝日
診療科目 歯科