ピラティススタジオ坂の上 磨遊美 代表 (MAYUMI)
神奈川県横浜市出身。ピラティスコンプリヘンシブ資格認定。3団体のライセンスを取得(Infinity Pilates,PHIピラティス、BESJ)。海外のピラティスに精通したピラティス第三世代の先生に主に師事。整形外科、カイロプラクティック、ピラティス専門スタジオで経験を積み、2025年10月に「ピラティススタジオ坂の上」をオープン。指導歴11年以上。
「身体を根本から変えたい」という想いでピラティスに

私がピラティスに出会ったのは、今から11〜12年ほど前のこと。きっかけは、ヘルニアの手術を受けたことでした。鎮痛剤が効かないほどの激痛と痺れが続き、コルセットをぐるぐる巻きにして病室にいたときに、ふと思ったんです。「このままじゃ、私の人生ずっと病気と怪我ばっかりになってしまう。何度も同じことを繰り返すんじゃなくて、根本を変えないといけない」と。実は、30歳のときには膠原病という自己免疫疾患も経験。そのときも、自分と向き合おうとハーブ、漢方、ヨガ……いろいろ試しました。でも、どこか「これだ」という感覚がつかめなくて。「私は結局、何をしたいんだろう」と、ずっと模索していたんですね。そんななか、手術後に「リハビリテーションには、ピラティスがいいよ」と。それが、大きな転機になりました。
もともと運動が大嫌いなこともあって、ピラティスを始めたころは人よりも覚えるのに時間がかかるし、たくさん練習しないとできないことばかりでした。でも、積み重ねるうちに身体が明らかに変わっていく感覚がありました。それに伴って、ネガティブだった思考がポジティブに。柔軟に受け入れるけど、流されない。芯が強くなった感覚がありました。身体も、心も、呼吸もすべてがつながっている。私にとってピラティスは単なるリハビリではなく「人生を整え直すためのきっかけ」になりました。
開業のきっかけは愛猫がくれたサイン
当スタジオには、看板猫がいます。私にとって大きなきっかけをくれた愛猫です。もともと横隔膜ヘルニアを持っていた子でしたが、ある日突然、呼吸困難のような状態になってしまい、慌てて救急病院に連れていったことがありました。当時、マットグループレッスンからマシンプライベートレッスンに指導が変わり、マシン3年目のとき。本当に休みなくセッションを入れていて、ほとんど家にいなかった。そんなときに、この子が倒れてしまって……。もっとこの子と一緒にいるためには、仕事を見直すしかない。そう思ったときに「これって、いろいろ見直すサインなのかな」とも感じたんですね。ピラティスブームが右肩上がりのときに、ただ傍観しているのが怖かった気持ちもありました。いつかは独立したいと思っていたけど、あと何年と言っているうちにおばあちゃんになっちゃうなって。2025年2月に独立を決めて、10月に「ピラティススタジオ坂の上」をオープン。生活を見直したことで、猫の体調も穏やかになりました。今も人懐っこい看板猫として、このスタジオを守ってくれています。
大手にはない「ワンオペの強み」

個人宅なので、住所はすべて公開していません。それにちょっと不安を感じるかもしれませんが、複数のインストラクターがいる大手とは違い、ここは私がワンオペ。カルテも全部自分で管理していますし、お客さまの身体の状態もクセも、前回の流れもきちっと把握して、その方にあったレッスンをオーダーメイドで提供しています。ここは、当スタジオの大きな強みだと思います。女性専用というのも、安心していただけるポイントなのかなと。
それに、私は3つの団体の資格を持っているので、いろんな角度から身体を見ることができます。「この人だったら、この動きがいいな」と、ひらめきを含めて組み立てていけるので、いろんなアプローチができるんですよね。細かいカスタマイズができるのもマンツーマンの良さですね。落ち着いた環境で、じっくりと集中できる。リラックスできる空気感も大きな特徴です。
不調がある人ほどいらしてほしい
私の強みをもう1つ挙げるとしたら、シニアに強いところかもしれません。横浜市の介護支援事業で椅子を使ったピラティスの指導を、コロナ禍前からずっと継続して行っていたのですが、それに加えて整形外科でも80代、最高で90歳の方まで指導してきました。「マシンピラティスって若い子がやる映えるやつでしょ? 私は無理」と言う方、結構多いんです。でも、ピラティスはリハビリから始まったもの。だから若い方だけじゃなくて、ご年配の方、そして以前の私みたいに腰が痛い、膝が怖い、何か不調がある、という方ほどやってほしいと思っています。頭を使いながら、心も身体も整えながら動かしていく。終わったあとは、皆さんシャキッとして帰られますね。目線が上がって、足が軽い、しっかり踏めると仰る方も多いです。
姿勢改善にも効果があるので、日常生活の意識が変わっていくのもピラティスのよさ。デスクワークの方なら、1時間に1回トイレに立つときに鏡を見て姿勢を確認するとか、歯磨きしながら片足立ちしてみるとか、ちょっとお尻を伸ばすストレッチを入れてみるとか。ピラティスを始めてから、そういう「日常に落とし込む」意識が高くなった、と仰る方も少なくないですね。初心者の方がピラティスのピの字もないところから始めて、「こんな動きがあるんだ」「伸ばせないところが伸びる」「こんなところ使ったことない」と驚かれる。そうやって身体の感覚が開いていく瞬間を見るのが、私はすごく好きなんです。
加点法のピラティスでポジティブに!
「反り腰ですね」「巻き肩になってますね」と、悪いところを指摘して始めるスタジオもありますが、私はピラティスを減点法で見たくないなと思っています。「確かにそういう個性はある。でも、ここがすごく素晴らしいから、こうしたらもっと良くなるし、もっと伸ばせますよ」と伝えたい。私はそれを勝手に「ポジティブピラティス」と呼んでいます(笑)。ちょっとネガティブになっている人に、「できるよ」ってトントンしてあげたいんですよね。私自身がそうだったから。ピラティスを通じて、皆さんの背中を押せたらいいなと思っています。コツコツ継続して向き合えば、10年後の未来が全然違いますから。
今後の展開としては、主人も私も海が好きなので、ゆくゆくは湘南の方でもスタジオをやりたいなとも思っていますけど、まずはこの自宅のスタジオでしっかりとベースを作って、マシンピラティスを根付かせていきたいです。出会った皆さんの人生を少しでも幸せに。ポテンシャルを上げていけるようなインストラクターでありたいですね。友だちのうちに遊びに来るような感覚で身構えずにいらしていただけたらうれしいです。また、保護猫支援のできる”人”、”動物”にも優しいスタジオを目指しています。看板猫の三毛猫(保護猫)、ティアレちゃんと一緒にお待ちしています!
※上記記事は2026年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

ピラティススタジオ坂の上 磨遊美 代表 (MAYUMI)
ピラティススタジオ坂の上 磨遊美 代表 (MAYUMI)
- 出身地:神奈川県横浜市
- 趣味・特技:旅行、トレッキング、マリンスポーツ
- 好きな本:岡本太郎さんの本など
- 好きな映画:『ローマの休日』
- 好きな音楽:継続は力なり
- 好きな場所:ハワイ。野生のイルカと泳いだことが一生の思い出です

