松原 宗太郎 代表(folk bouldering gym(フォークボルダリングジム))のインタビュー

folk bouldering gym(フォークボルダリングジム) 松原 宗太郎 代表

folk bouldering gym(フォークボルダリングジム) 松原 宗太郎 代表 (SOTARO MATSUBARA)

学校卒業後バンド活動や服飾業界で約10年勤務。レジェンドクライマー・平山ユージ氏に魅了されクライミングの世界へ。2019年11月に『folk bouldering gym』をオープン。(横浜市営地下鉄ブルーライン 北新横浜駅 徒歩2分)

誰のせいにもできない、だからこそハマる

私がクライミングにハマったのは、テレビでレジェンドクライマーの平山ユージさんを見たことがきっかけでした。その姿があまりにもかっこよくて。ただいきなり山に行くのも危ないと思い、まずは室内でボルダリングを始めてみたんです。クライミングの最大の魅力は、誰のせいにもできないところ。できてもできなくても、全部自分次第なんです。できたら自分が頑張ったからだし、できなかったら自分が力不足だった。元々団体競技が苦手で、集団行動があまり得意じゃなかった私にとって、クライミングは全部一人で完結します。そこが自分に合っていたんでしょうね。登った時の景色は全部独り占めできる。その瞬間は全て自分のものだから、本当に贅沢な時間なんです。登っている最中は「俺、何やってんだろう」と思うこともあるんですが、降りた後にじわじわと湧き上がる達成感には中毒性があります。岩場へ行くまではワクワクしているのに、着くとめちゃくちゃ怖くなって後悔する。でも登った後、そのネガティブが全部解消されて気持ちよさに変わる瞬間がある。この不思議な葛藤が、クライミングの面白さですね。

小学生から50代まで、幅広いコミュニティ

2016年から前身であるボルダリングジムの店長として働き、2019年11月にオーナーが辞めることになり独立オープンしました。当ジムは、小さいながらも温かいコミュニティが特徴です。土日には親子連れも多く、サッカーや体操など他のスポーツをやっているお子さんがトレーニングとして来店されることも少なくありません。ボルダリングは全身を使うので、他の競技にも良い影響があるようです。私が働く上で心がけているのは、お客さんに失敗を恐れずチャレンジしてほしいということ。そもそも、店の雰囲気もユニークですし、私も見た目のインパクトがあるので(笑)、入店すること自体が最初のチャレンジかもしれません。でも勇気を出して入ってきてくれた方には、変に緊張しないよう話しかけるようにしています。クライミングも同じで、登れなくても全然大丈夫。失敗も含めて楽しんでほしいんです。特にお子さんには、人一倍楽しんでもらえるように接しています。うちのジムは、常連さんでも初めて来た人でも、応援したりアドバイスし合ったりすることが本当に多いんです。小学生が大人に教えることもあるし、小学生の夏休みの宿題を学校の先生をやっている常連さんが見てあげたり、CAさんになりたい女の子がCAさんの常連さんに話を聞いたり。年齢や職業に関係なく、みんなフラットに接しているので、すぐ溶け込めるはずです。

倉庫とアフロとヒップホップ、アングラな魅力

正直、利用者は圧倒的に男性が多いですね。店の雰囲気と私の個性のせいで、女性受けはあまりしないのかな、という印象です。私がそうなんですけど、男性からすると、倉庫ってまずちょっとワクワクする。でも女性だと「なぜ倉庫」という感じだし、髪型アフロがいるし、ヒップホップが爆音でかかっているし。ただ、その中でも来られる女性は、いい意味でちょっと個性的というか、メインストリームではない感じの方が多くて面白いですね。うちは結構アングラだと思うんです。うちのお客さんの特徴は、他にはあまりないぐらい岩に行く人ばかりだということです。最近のジムだとジム内だけでやっている方が多いみたいですが、うちは9割が岩に行くので、仲良くなったら自然と岩に誘われることが多いでしょう。岩に行きたいけどどうしたらいいかわからなくて来た人は、もう大歓迎。何でも聞いてくださいという感じです。休みだったら全然一緒に行きますし、最近はお客さんとしか岩に行っていないですね。

運動音痴こそ来てほしい、文化系が上手くなる理由

私がぜひ伝えたいのは、「運動神経がない」と思い込んでいる人にこそ来て欲しいということ。今までスポーツの経験が全くなくて、できるか不安という人。私もそうだったんです。意外と運動神経が悪いと思っている人の方がハマるというか、結構上手い人が多いんですよ。どちらかというと、文化系の人の方が上手い人が多いですね。本を読むのが好きだったり、パズル好きだったり、将棋とか、そういうのが好きだった人の方が、結構上手くなる率が高いなと感じています。ボルダリングは力よりも、考える方が大事。体の使い方を分析するのが得意な人は、多分めちゃくちゃ上手くなります。難易度は分けてあるので、初めてやっても全然できるものもあるし、頑張ったらできるものもあるし、登れたらすごいというものもあります。難易度が違うだけで、自分にとっての限界をいかに突破していくかということなので、やっていることはみんな一緒。そんなに緊張せずに、フラッと来ていただければ全然大丈夫です。持ってくるものは、動きやすい服装と、チョークで白くなるのが嫌なら着替え、レンタルシューズ用の靴下くらい。慣れてきたら本当に必要な道具は靴とチョークだけなので、通っている人は荷物を全部置いていってもらっています。仕事帰りに手ぶらで来る人がほとんどですね。予約もいらないので、営業している時間に気軽に来てください。大体私がいます。

クライミングの魅力を、もっと広げたい

幼稚園から来ている女の子が、今では小学6年生で全国2位になるまでのめり込んだり、お医者さんのお客さんが登っている最中に緊急オペが入って、一回オペしに行ってまた戻ってきたり。みんな本当に面白いですね。ハマる人は本当に中毒性があると感じます。運動不足解消で来ていた人や、お子さんと一緒に来てお父さんがどっぷりハマっちゃったパターンも多いです。登っていないと落ち着かないという状態になる。山登りをやっていてトレーニングしたくて来た人が、山登りよりクライミングが好きになっちゃったケースもたくさんあります。フリーパスを持っている常連さんは、隙間時間にパッと来て登って帰る。仕事の休憩中にちょっと懸垂だけして帰る人もいるし、漫画だけ読みに来たりする人もいます。このまま家に直行で帰るのは寂しいなという人が、うちでワンクッションしてから帰る。そういう場所になれているのは嬉しいですね。今後は、お店を細々と続けていければいいかなというところと、クライミングの認知度をもっと広げたいです。世界的に見ても日本人はめちゃめちゃ強いのに、まだそこまで認知度は広がっていません。その手助けができればと考えています。あとは、子供たちが室内だけじゃなくて外に出られるよう、キャンプのイベントなどを少しできるようになって、自然と遊べる環境が作れたらいいなと思っています。地域の皆さんにお伝えしたいのは、うちのジムは単なるスポーツ施設ではなく、港北の皆さんの居場所になりたいということです。運動が苦手でも、一人で来ても、お子さん連れでも大歓迎。筋トレは退屈だけど体を動かしたい、新しいコミュニティが欲しい、仕事帰りにちょっと寄れる場所が欲しい。そんな方々に、ぜひ気軽に足を運んでいただきたいです。

 

※上記記事は2025年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

 

folk bouldering gym(フォークボルダリングジム) 松原 宗太郎 代表 (SOTARO MATSUBARA)

folk bouldering gym(フォークボルダリングジム) 松原 宗太郎 代表 (SOTARO MATSUBARA)

  • 出身地:東京都千代田区神田
  • 趣味:レコード、DJ
  • 好きな場所:山梨瑞牆山
  • 好きな音楽:HIPHOP
  • 好きな映画:『バックトゥーザ・フューチャー』
  • 好きな本:『岡本太郎』
  • 好きな言葉 :地球

INFORMATION

folk bouldering gym(フォークボルダリングジム)

電話 045-540-1870
所在地新羽町576-1
最寄駅北新横浜駅 徒歩2分、新羽駅 徒歩14分、新横浜駅 約1.8km
営業時間[月曜~水曜・金曜]13:00 〜 22:30
[木曜]18:00 〜 22:30
[土曜・日曜・祝日]10:00 〜 20:00
定休日店舗へお問い合わせください。
ジャンル ボルダリング