角一布団店 高橋 英俊 代表 (HIDETOSHI TAKAHASHI)
2012年に「角一布団店」に入社。2020年に代表取締役に就任。現在に至る。
いにしえからの伝統を守り

明治時代、曾祖父のころから保土ケ谷のこの場所で、商いを始めていたそうです。
角(かど)の一番地だから、「角一」。
曾祖父は、初め鳶をしていたそうです。それから糸屋、飲食店、布団屋と変わった、と聞いています。
そこから数えて、わたしで4代目。継承されてきたものを持続する…繋いでいくのは、大変なこともありますが、祖母の頃からの常連さんに来て頂いたり、「ここの布団は、暖かかったよ」「気持ちよく眠れたよ」などと言われると、嬉しいものです。
祖母が経営していた「角一布団店」を手伝っていた高校生のアルバイト時代から、現在に至るまで、お客さんの「(ここの布団で)良かった」の声に励まされています。
睡眠は人間にとって大切なものですから、お客さんの生活、睡眠を豊かにするためにも、まだまだやるべきことがたくさんありそうだ、と日々、考えています。
本当に良いものを、届けたい
近ごろ、量販店では布団の「軽さ」ばかりが重要視されているのではないでしょうか。
「角一布団店」では、品質が良く、長く使って頂けるものを販売したい、と考えています。生地、縫製、綿の質…細かな作業も含めて突き詰めていくと、やはり日本製の品質の良さには圧倒されます。
量販店には、量販店の良さがあります。綿の布団に比べると、重量も軽量ですし、お手頃な価格帯のものが多く揃っているでしょう。
けれど、洗濯(クリーニング)に出せば、断られることもあると耳にします。
「角一布団店」の布団は、「打ち直し」という方法で、布団の汚れや埃を取り除いて中綿を再利用し、新品同様に作り直すことが出来ます。およそ7年に1度、「打ち直し」の行程はのべ3回ほど出来ます。
日本製の生地のしゃっきりした手触り、品質と縫製の確かさ。
こと、布団に関しては、やはり国産のものを使いたい。職人さんの手仕事があってこその品質です。職人さんが居なくなると困るから、需要と供給を保持していきたいという、気持ちもあります。
布団だけじゃない、品揃えの豊富さ

もともと地域に密着した、布団店です。
「枕の高さがしっくりしないのだけれど」と言われれば、枕の中身が身体の動きに合わせて自然に動く「そば殻」枕をお出ししますし、お好みに合わないときはパイルの枕をお出しする場合もあります。
それぞれのお好みもありますが、寝具専門店をなりわっている自身としては、そば殻の枕が1番良いように思います。そば殻は空洞の構造をしており、通気性が非常に高いことが利点です。寝ているときに汗などの湿気を素早く吸収し、放出します。特に夏場は、蒸れにくく頭が冷えて気持ちが良いですね。
流行のポリウレタン製(の枕)も良いですが、ご自身の寝姿勢にリンクして「自然」に動く点なら、やはりそば殻でしょう。
もちろん、パイル製が良い方もいらっしゃいます。つまり、どのような素材の枕でも、合わないものは首や肩が凝ったり、翌日まで痛みが残ったりして、辛いものです。自分に適した枕を、納得出来るまで選んで下さい。
健康な日常生活の要である、睡眠に関わる店だからこそ、地域にお住まいの皆さんの、細やかなご要望にも応えられるよう心掛けています。
それと共に、最近は、外国の方がふらりと立ち寄って、エプロン、パジャマ、それから人気の高いのが割烹着と、綿入れ(どてら)などを購入されていきます。
寝心地に関わってくるパジャマも、縫製が整い、生地もしっかりした日本製の人気が密かに高まっているようです。
先日も、中国の方が、本国に日本製の布団を送って欲しいとのご要望がありました。
縫製も品質も確かで、信頼に値するから…と言う理由をお話いただいたのが印象的でしたね。
もちろん、日本の若い世代の間でも、寝間着(パジャマ)、割烹着、綿入れ(どてら)がいま、再燃しています。時には、綿入れの「綿」を欲しいという人もいます。
割烹着は身につけてしまえば、袖口が汚れず、濡れず、火に近づけても、燃え広がらないので、先人の知恵には舌を巻く思いですね。
いまこそ知って欲しい、国産「綿」を使用した布団の良さ
「綿」の布団、と言えば、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんの家の布団を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。わたしが、なぜ「綿」の布団をオススメするのか、ご説明しましょう。
・優れた吸湿性と放湿性
天然素材の「綿」は、睡眠中に発散される汗を素早く吸収して、湿気を放出するので、心地よい睡眠環境を得られます。
・適度な保温性
「綿」は繊維の中に空気を多く含むため、保温性に優れています。
体温を適度に保つため、冬は暖かく、夏は涼しく、1年を通して使えます。
・肌触りの良さ
天然素材であるため、肌に優しく、刺激が少ないこと。赤ちゃんや敏感肌の方で
も安心して使えます。
使い込むほどに柔らかさが増し、肌馴染みが良くなります。
・「綿」は丈夫な素材であるため、長く使えます。
・環境にも良い
天然素材のため、廃棄するときも環境への負担が少なく、環境にも優しい素材です。また、日本の職人によって丁寧に縫製され、作られた綿布団は高品質なため、持久性も高いことが知られています。
・弾力性と安定感
ほど良い弾力性と重量で、身体をしっかりと支えてくれるため、安定した寝姿勢を保ち、穏やかな睡眠を守ります。
・安全性
化学繊維と比べると、燃えにくく、静電気も発生しづらいため、安心してお使いいただけるでしょう。
綿の「ワタ」は、1枚は約300グラムです。1枚の布団に、だいたい20枚使うのが主流で、ふんわり優しい暖が取れるのが特徴です。
「角一布団店」では、他にも、混合ワタ、ポリエステル(の布団)もあります。お好みと予算を伺って、適切なものをお届けできれば幸いです。
天王町から、世界へ
上げ下ろしなどの労力を考えて、ベットを使用される方も多くなりました。
しかし、「綿」の布団は、陽に干したり、洗える場合もあり、手入れがしやすく衛生的で、転落の心配もありません。また、使わないときは畳んで収納できるため、かさばりません。
この布団の良さを、外国の方にも、もっと広げられたら嬉しいですね。
「綿」の布団の手入れ方法は、週に1度程度、陽に干せば、ふっくらとした感触が蘇り、更には太陽光に含まれる紫外線によって殺菌、防ダニ効果があります。注意点をしては、布団叩きなどを用いて執拗に叩きすぎてはいけないことです。
舞い上がる埃を吸い込むことになりますし、第一、ダニやダニの死骸、ハウスダストなどは叩いただけで取り除くことは出来ません。布団の表面に付着した埃を、軽く払い落とす程度で充分なのです。
ダニやハウスダストが気になるようでしたら、布団の表面を掃除機で撫でるように吸い取るのも良い方法だと思います。
布団は、睡眠に直結する大切なアイテムです。
「角一布団店」は、角の一番地で、これまでも、これからも皆さんの快適な睡眠環境をお手伝いしたいと考えています。
※上記記事は2025年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

角一布団店 高橋 英俊 代表 (HIDETOSHI TAKAHASHI)
角一布団店 高橋 英俊 代表 (HIDETOSHI TAKAHASHI)
- 出身:横浜市
- 趣味 :野球観戦
- 好きな映画:「ハリーポッター」、「ワイルドスピード」
- 好きな場所 :温泉(箱根)
- 好きな音楽 :Mrs. GREEN APPLE
- 好きな言葉 :「一生懸命」

